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高齢夫婦、おひとりさま...「老後破産」が増える中、老後資金をどう備える?

2016.08.01

「老後貧乏」「老後貧困」「老後破産」「下流老人」等々。老後生活の不安を煽るかのようにさまざまな情報がインターネットに溢れています。「老後に備えて○千万円は貯めておくべき」「豊かな老後生活には1億円が必要」など、書かれている内容もまちまちです。

 

実際にどれくらいの老後資金が必要なのか、その平均的な数字を確認しましょう。まず、老後生活が何年あるのかですが、定年退職して年金受給が始まる65歳の時点では平均余命が男性は19.29年、女性は24.18年(厚生労働省:2014年簡易生命表)となっています。

その一方で、総務省の家計調査(2015年)によれば、世帯主が65歳以上の「無職世帯」(世帯人員平均2.41人)では、1世帯あたり1ケ月の実収入は214,700円(そのうち年金など社会保障給付が183,749円)なのに対して、実支出は275,906円にのぼります。毎月6万円を超えるマイナスであり、貯蓄の取崩し額も平均して毎月約5万円です。

総務省の家計調査では、世帯主が65歳以上の「無職世帯」における持ち家率は92.7%にのぼり、家賃・地代を支払っている世帯は7.5%にすぎません。そのため「家賃地代」の平均額は毎月わずか3,741円。賃貸暮らしをしている世帯なら毎月の賃料を加えて考えなければならず、たとえ賃料5万円のアパート暮らしでも、毎月の不足額が10万円を超えることになります。持ち家であっても建物のメンテナンス費用などを考えなければなりません。

 

老後資金を考えるうえで切り離すことのできないのが住宅ローンです。老後の生活を圧迫しないためにも、できるかぎり定年退職までに住宅ローンの返済を終わらせておくようにしましょう。可能なかぎり退職金は老後資金として手元に残すか、堅実な方法で運用していくことを考えましょう。

そして、住宅ローンの返済が終わるか、もしくは借入額が残り少なくなった持家世帯の選択肢となるのがリバースモーゲージです。高齢者などが持家を担保にして生活資金を借り、本人が死亡したときに遺族が持家の売却代金で一括返済する方式のことが多いです。リバースモーゲージが活用できれば、老後資金の蓄えが少なくても余裕のある生活を送ることができるケースは多いでしょう。

国土交通省が20163月に公表した「平成27年度 民間の住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によります、リバースモーゲージを「現在、商品として取り扱っている」と「商品化を検討中」を合わせても、すべての金融機関のなかで8.1%にすぎません。その一方で、国土交通省が設置した「安心居住政策研究会」による「とりまとめ」(20164月公表)では、「生活資金の確保、住み替え支援のためのリバースモーゲージの拡充」が盛り込まれたほか、20163月に閣議決定された「住生活基本計画」では、基本的な施策のなかの一つとして「公的保証による民間金融機関のバックアップなどによりリバースモーゲージの普及を図ること」も掲げられています。

リバースモーゲージは、まだ「これからの制度」ともいえる状況ですが、将来的には活用しやすくなると考えられます。「子どもには家を残さない」ことが前提になるものの、老後資金調達の選択肢として今後の動向をチェックしておきたいです。

 

■マイホームを売却することや、相続した空家の活用も考えたい

かつてはマイホームを所有することのメリットとして「子どもに資産を残すことができる」という点を挙げることも多かったですが、核家族化の進行によってその状況も変わりつつあります。国土交通省がまとめた「平成26年空家実態調査」(201511月公表)によりますと、賃貸用や売却用、二次的住宅などを除いた「その他の住宅」のうち56.4%が相続により取得されたものでした。そのうちの多くが放置された状態とみられ、親が残した家の処分に困っているケースも少なくありません。

マイホームを子どもに残さないことを前提に考えれば、上記のほかに、自ら生前に売却することも選択肢となります。地域によって状況は異りますが、宅ローンが残っていないマイホームを5,000万円で売却して、地方都市の中古住宅を2,000万円で購入すれば、3,000万円を老後資金として手元に残すことができます。もちろん、税金のことや売却、購入に伴う諸費用なども考えなければなりません。

マイホームの売却代金をそのまま残して賃貸住宅へ住み替えれば、ゆとりのある老後生活を送ることのできるケースもあります。売却代金を有料老人ホームの入居費用などに充てることもできます。相続税対策のことを考えると「不動産のまま持っていたほうが有利」といった意識も強くなりがちですが、老後の選択肢は大きく増えます。相続税がかかるかどうかも含めて、検討しておきたましょう。

その一方で、子の立場からすれば「親が残した家に移り住む」という選択肢もあります。自らが高齢になってから親の家を相続するケースも少なくありませんが、自分のマイホームを売却したうえで親が残した家に移り住めば、まとまった老後資金を確保できるケースもあります。自分の家族の状況、親が残した家の立地など、さまざまな要因も絡み合って難しい場合もありますが、条件が合えば老後資金対策の一助にすることもできます。

 

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